個人投資家

1 会計

基本的に雑所得による総合課税であるため、帳簿記帳の必要はありません。ただし、収入金額及び必要経費を説明する際に帳簿があると便利でしょう。

2 税務

・未決済ポジションについて含み益に対する課税はありません。

・Fiat(法定通貨)だけではなく、アルトコイン同士の交換も利確となるので注意しましょう。

・移動平均法、総平均法は取引所ごとor全体で考えるのか、現状では明文化されていません。

詳細は国税庁HPにて確認することをお勧めします。

 

法人

1 会計

平成29年12月6日、ASBJ(企業会計基準委員会)より資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い(案)が公表されました。※以下要約

 

① 仮想通貨は時価(その時の市場価格)で計上。ただし、動きが殆どないマイナーコイン(活発な市場が存在しないコイン)は買った時の金額で。
② 時価は一番よく使う取引所の価格。
③ 価格の変動があった場合には損益を認識(=個人と異なり、利確してなくても認識する)。
④ 適用時期:平成 30 年 4 月 1 日以後開始する事業年度の期首から

 

2 税務

 

現状では取り扱い不明。会計では未決済ポジションに対する損益を認識することとしているが、法人税においては評価益(損)を計上する規定はありません。

 

※仮想通貨に関する法人の税務調査を体験しました。弊所クライアントには順次情報提供していく予定です。

 

(2019年2月9日追記)

平成31年税制改正において、法人税法上の取扱いが明らかとなりました。

 

仮想通貨の期末時価評価等(法61の5、法規27の7など)

 

① 法人が事業年度末に有する仮想通貨のうち,活発な市場が存在する仮想通貨については,時価評価により評価損益を計上する。
② 法人が仮想通貨の譲渡をした場合の譲渡損益については,その譲渡に係る契約をした日の属する事業年度に計上する。
③ 仮想通貨の譲渡に係る原価の額を計算する場合における一単位当たりの帳簿価額の算出方法を移動平均法又は総平均法による原価法とし,法定算出方法を移動平均法による原価法とする。
④ 法人が事業年度末に有する未決済の仮想通貨の信用取引等については,事業年度末に決済したものとみなして計算した損益相当額を計上する。

※平成31年4月1日以後に終了する事業年度分の法人税について適用。

ただし、同日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度においては、会計上仮想通貨につき時価評価をしていない場合の経過措置が設けられ、上記①及び④を適用しないこともできます。

 

 

注意)

こちらのページに記載事項の欠落・誤謬等につきまして、弊所はその責を負いかねます。税金の取扱いにつきましては、ご自身の責任において各自税務署または顧問税理士にお尋ねください。

弊所は、如何なる場合においても弊所のクライアント以外の税務申告、税負担及びいかなる損害について、一切の責任を負いません。

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事