所要運転資金は短期借入で賄う②当座貸越を開設する
所要運転資金に対して手形貸付による融資を受け続けることにより、企業は元本を返済する必要がなくなるため、キャッシュフローが改善されます。
しかし、この方法には手続きが煩雑であることと更新の度に印紙のコストがかかってしまうというデメリットがあります。
そこで手形貸付の次のステップとして「当座貸越」の開設を目指すと良いでしょう。
当座貸越とは、設定された限度額(極度額)まで、いつでも資金の借り入れや返済ができる融資形態です。通常は1年ごとの更新となります。
手形貸付では融資を受ける際にその都度審査を受ける必要があります。
一方、当座貸越の場合には、事前に設定された限度額までであれば自由に資金を借りたり返したりすることができます。
会社にとって理想的な所要運転資金に対する資金調達の方法といえますが、銀行にとってはリスクが高い貸出方法となります。したがって、当座貸越は通常の融資より、審査のハードルが高いと言われています。
当座貸越は審査のハードルの高さ以外に特段デメリットはありませんが、注意点があります。
それは、、「借りっぱなしにしない」ということです。
いつでも自由に資金を出し入れできるにもかかわらず、融資枠を使い切った状態では支払利息を無駄に多く払うことになってしまいます。
作った後の運用も重要だということです。