融資の必要性その2 クッション効果

融資を受ける効果の2つ目としてクッション効果というものがあります。
 
これは、アクシデントによる衝撃を緩和するというこであり、例えば交通事故の際にエアバックが衝撃から身を守る緩衝材となり人命を守っているように、融資はアクシデントが起こった際に倒産から会社を守ってくれるのです。
 
アクシデントを想定しないで良いのであれば、全ての資金はビジネスの拡大のために投資に回すべきです。投資とは新しい機械や設備を導入するといったものだけではなく商品の仕入れなども含まれます。
 
例えばキャッシュが1000万円ある場合、リスクを無視できる世界であれば(売れないというリスクがないため)1000万円分の仕入れをするべきです。
 
しかし、当然ながら現実世界ではそんなリスクを冒すことはできませんので、多くの場合500万円分ですとか手元キャッシュを残した形で仕入れるわけです。
 
さて、ここに手許キャッシュが1000万円、月の固定費(給与や家賃など)が250万円の会社があったとします。
 
この会社の唯一の得意先が倒産してしまった場合、つまり売上がゼロになってしまったら、この会社は何か月持ちこたえることができるでしょうか。
 

答えは簡単ですよね。1000万円÷250万円=4ヶ月、ということになります。
 
仮にこの会社が2000万円の借入をしていた場合はどうでしょうか。解説を単純化するために元本の返済と利息は無視してください。
 
手元キャッシュは3000万円に増えていますので12ヶ月もの間、売上がなくとも会社は運営を続けることが可能となります。
 
新規の得意先を探す時間が3倍かけられるという大きな効果が発揮されるわけです。
 
この例で得意先の倒産後3ヶ月目に悪条件の得意先候補が見つかったとします。
 
融資を受けていない場合には、残り1ヶ月で資金が底をついてしまうわけですから、悪条件と分かっていても契約してしまうかもしれません。
 
一方、融資を受けている場合にはまだ資金に余裕がありますので、冷静に案件を断るという判断ができることでしょう。
 
このように、クッション効果を得るための資金のことを本記事では「運転資金」と呼称することとします。
 
次回「所要」運転資金という用語を解説しますが、明確な使い分けをしますので、「運転資金」と言った場合にはクッション効果のための資金という風に理解してください。

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